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北上田 毅(沖縄在住)
本年11月16日、辺野古新基地建設問題を最大の争点とした沖縄県知事選挙の投開票が行われました。各放送局は午後8時に投票が締め切られると同時に「翁長候補当確」を発表、最終結果は、翁長さんが現職の仲井眞さんに対して約10万票もの大差で圧勝しました。「辺野古埋立ノー」という県民の民意は明確に示されたのです。
仲井眞陣営は、当初から劣勢が報じられていたためか、告示後の運動は醜い「反共攻撃」に終始しました。「共産主導の県政にするな」「共産党支配のオール沖縄」と大書したポスターやチラシが県内に溢れました。辺野古新基地建設問題についても、自らが公約を裏切ったことは棚に上げ、「普天間基地の危険性除去
を声高に叫ぶだけでした。選挙戦中盤からは佐喜眞宜野湾市長が前面に出て、「普天間の子どもたちを救ってください!」というような横断幕が張り出されました。
こうした仲井眞陣営の露骨なキャンペーンは県民に全く通用しませんでした。とりわけ仲井眞陣営に衝撃だったのは、普天間基地を抱える宜野湾市でも翁長さんの得票数が多かったことと、名護市の県議補選の結果でしょう。名護市の県議補選では、ヘリ基地反対協幹事の具志堅さん(元共産党市議)が、急な立候補だったにもかかわらず1月の稲嶺名護市長の対抗馬だった自民党元県議を押さえて勝利したのです。他にも、同時に投開票された那覇市長選はダブルスコアの圧勝、那覇市での県議補欠選挙、那覇市議補欠選挙でも翁長陣営が勝利しました。辺野古新基地建設は許さないという県民の意思はもう後戻りしません。
この選挙結果にもかかわらず政府は、「辺野古埋立は粛々とすすめる。」と開き直り、選挙後には、海上保安庁の巡視船15艇、ゴムボート33隻を動員し、工事強行を図りました。しかし、強行日の前夜、突然のトップダウンの指示で工事強行は中止されました。ゲート前抗議行動に対する機動隊の暴力でお年寄りが怪我をしたこともあり、衆議院選への影響を恐れたものと言われています。
仲井眞知事は12月5日(任期切れ5日前)、防衛局から出されていた埋立工事の設計概要の変更申請の一部を承認。県民の怒りはますます高まっています。しかし、12月14日の衆議院選挙が終われば再び工事が強行されようとしています。沖縄の動き、とりわけ辺野古の状況を注視し続けてください。 (12月8日記)